跡地

ソーラン節でも踊ればテンション上がるぜ?

コスプレってなんじゃろな

あくまで個人的な意見・願いであり強要するつもりは一切なく、読んだ方がそう考える人もいるんだなあと参考にしてもらえることができたら本望です。

 

「忠実再現のレイヤーだけがコスプレイヤーなのか」という天津さんのブログを拝読しまして、これまでコスプレを嗜んだことがある経験から疑問に思っていたことを言葉にする良い機会だと思って記しておきます。

 

≫そもそも、コスプレとはなにか

昨今、認知が広がり実在・非実在関わらず「既存のものを題材とした衣装を着る」ことを一般的にコスプレと呼ぶようになっています。女子高生風やナース服を着るだけの行為と、メイク衣装ウィッグを纏いキャラクターになろうとする行為のどちらもコスプレと呼ぶわけです。でも私はそれってだいぶかなり違くない?と思うんですね。

 

私がちょっと調べたところでは、コスプレとは『キャラクターの容姿・服装を真似てキャラクターに扮すること』を指すとありました。(インターネットで調べただけなので、もしほかに定義があれば教えてください)

扮するとは、(演劇で)その人物の姿になる、身なりをするということです。

つまり『コスプレとは、キャラクターの姿になりきる』ことだと言えます。ここでいう<姿>とは、<キャラクターの特徴を捉える>ことだと考えます。例えば髪色、髪型、服装・キャラクターらしいポーズなど。もちろん身体的な事情によってできない部分もあると思います。身長や瞳(カラーコンタクト)が代表的なものですね。そういった事情を除き、キャラクターに寄せる努力がみられることが大きな要素だと感じています。

 

以上のことから、私は『原作に寄り添い再現する努力をしているものをコスプレと呼ぶ』と結論付けます。

つまり「忠実再現のレイヤーだけがコスプレイヤーなのか」という問いかけに対して「概ねそうだと考える」と答えます。特定のキャラクターに扮しているものがコスプレイヤーであり、アニメや漫画の衣装を着ただけ・実在する組織の衣装を着ただけの人・特定の何かではない場合の魔女やゾンビの恰好することはあくまで仮装であると考えるからです。

 

なぜ「概ね」という曖昧な表現したのか。

それは、捏造衣装をなどの場合コスプレと呼べないのか?という新たな問題が出てくるからです。

 

≫捏造衣装・設定はコスプレと呼べないのか

呼べるもの・呼べないものがあり、そして人によってその境界が違ってしまうものだと思います。そのためはっきりとした定義が難しいのですが…

私個人の考えを申しますと、「原作(またはそれに派生したスピンオフ作品など)の延長としてありえた設定」であるかどうかが重要であると考えます。

例えば、男子高校生のキャラクターが原作で描かれてる制服を脱ぎ、海に遊びにいったという設定で水着を着用したときをコスプレと称したとします。この場合は著しくキャラクターのイメージを壊すような水着でなければ「そういうこともあったかもしれない」と受け入れられる可能性が高いと考えます。

つまり、受け手が「キャラクターに対し、その衣装を着用していることに納得できる設定や物語が想像できるか」ということです。

 

≫で、

ハイレグ事件においては「著しくキャラクターを逸脱している表現であること」「受け手側がはっきりと捏造・パロディであることを事前に認識できる状況ではなかったこと」が重なったため、あのような事態を引き起こしてしまったと考えています。事前にわかる場であれば、好きな人は見ればいいという話で済みますからね。

コミックマーケットではすべての表現者を受け入れるとあるのだから、自分も受け入れられるのではないかという主張に関しては全く同意です。どのような表現も法に触れていない限りは守られるべきです。

しかし、サークルスペースまで来てもらって初めてその表現に触れるサークル出店の同人活動と、不特定多数の目に触れるコスプレエリアでの同人活動は本当に同等に扱ってよいものでしょうか。

特にコスプレは会議棟などの会場内に入らなくても見ることができ、ジャンルごとに分かれてスペースが用意されているわけでもないため、より多くの目に触れる可能性がとても高いです。そこでキャラクターを著しく逸脱している表現は、本当にしてよいのでしょうか。

もしこれが自分のサークルスペース内の出来事であれば、訪れなければ出会わない限られた機会なのでここまでの事態にはならなかったと思います。

表現の自由だから、好きだから、何してもいいだろう。

今でこそオタクは人権を得つつありますが、そんな考えでは、これまで守られてきた自由がこれからも守られるとは限りません。せめて公の場では、節度のある行動・活動が求められて当然です。

現実では、Twitterでミュートやブロックしたり、オンラインゲームでブラックリストに入れて見えなくしたりできません。

生身の人間で表現することは2次元(ファンアートや小説)より、想像以上に見るものへ影響を及ぼします。上手く言えないけど、“生々しい”んですよね…生物なので当たり前なんですけど…うーん、実写化が成功しにくいとの同じで、生身だからこそ反発が強いのはみなさんよくご存知だと思います。

何が言いたいかって言うと、イベント会場において、コスプレイヤーはより一層の配慮が必要であると考えています。TPOを弁えろ。これに尽きる。

 

≫己が表現者であるというならば

表現者なんて立派に名乗るなら、一次創作ですきなだけハイレグ衣装のキャラクター生み出したらよくないですか?

っていうのはきっと好きなキャラ×ハイレグが正義な方にとって「そうじゃないんだよ~!」ということなんだと思うんで不毛なんですが…ともかく「自分が普通の嗜好とちょっと違うみたいだ」とお分かりになっていらっしゃるわけですし、ゾーニングというか、ワンクッション置けるように気を付けていただきたいです。もしくはそんなの違うって言われるのは仕方ないと諦めていただくしかないのかなと。

だって表現することは守られるべきだけど、良し悪し(好き嫌い)は受け手次第でしょう。受け入れることと、批評をしないということは別だと思います。

 

≫余談

や、普通に考えたら あっ推し作品だ! と思って近づいてったら原作とかけ離れた謎のハイレグ衣装着てるキャラクターがあへ顔だぶるぴーすしてたらブチ切れたくなると思いますけどね。

コスプレイヤーも二次創作同人作家も、キャラクターをお借りしていることを忘れないでください。


今回比較対象として「着ただけの人」を挙げたりもしましたが、個人的にはただ推しの衣装を着て歩きたい!というファンの心もわかるので、そういったファン活動がもっと認められるようになったらいいなあと思ってたりします。私もコスプレはめんどくさいけど推しの衣装着たいな~~